★Enjoy Learning!★

普通の高校教員(生物)が、仕事と家事育児の両立に悩みつつ、普通のAL型授業に取り組むブログ

ミニ研修会で仕事納め☆

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生物部会の冬季研修会であった手法をTTPして、KP研修会をしてみました。

参加者は9名+ちょっと見に来ただけのはずが、途中で1人抜けたので急きょむちゃぶりで参加するハメになった主幹教諭。

 

まずは、溝上プリンスからまるっとTTPしたKPで概要を説明(写真1枚目)。

続いて、3人1グループで「冬休み明けのHRで伝えたいこと」というテーマで10枚程度のKPを作成(30分)(写真2枚目)。

各グループのKPが完成したら、ポスターツアーで発表会(5分×3本)。

※生物部会の時のように参観者はフリーに動くことも考えましたが、人数がちょうど3人×3班だったことと、ポスターツアーの紹介もしたかったので、今回はあえて型通りにしてみました。

 

全部の発表が終わったら、元のグループで振り返りをして全体で共有(写真3枚目)。

 

参加した先生からは、KPの使い方や可能性に関する感想が多かった印象。

いろんな場面で、いろんな使い方で少しずつ輪が広がるといいなと思いました(^^)

 

私が一番印象に残ったのは、にじみ出る個性。

同じテーマで作っても、内容や切り口は各グループでさまざまだし、同じKPで発表しても発表者によってかかる時間や強調するポイントもさまざま。とても面白かった。

みんなでひとつのものを作る良さも実感できたし、TTPしても絶対にその人らしさは出るということがよくわかりました。チームで授業づくり、浸透させたい。。

 

さらに、主幹にはいってもらったおかげで、この研修会のようすを年明けの職員会議で紹介する時間をもらえることに!!ラッキー!!

 

最後に、来年以降の構想(妄想?)を語って、今年の仕事は終了!

わたしに何ができるのか、初めは不安しかありませんでしたが、今では推進チームという頼れる仲間もでき、ワクワクのほうが大きくなってきました!

よい1年でした。来年もがんばります!

 

しばらくは普通のお母さんに戻ります(笑)

 

これまでのまとめ。

今年はいろいろやってみたのですが、これまで全く残していなかったので、今覚えている分だけ残しておきます。

 

【生物】難しいとわかっていて選択した3年生20名のクラス。おとなしすぎず、うるさすぎず、やりやすい。週4時間のうち2時間は連続になっていて、いろんなチャレンジができる。

●カタラーゼの実験・・・「〇〇について調べる」というテーマを私が設定して、あとは班ごとに教科書などを見ながら実験計画を立て、実験をし、結果と簡単な考察までを発表する。発表会の進行も生徒に任せて、私は聞くだけ。自分たちで実験しているので内容をよく把握していて、自分たちの結果と違った時に疑問を持つ様子が見られました。

 

●細胞小器官の働き・・・20名で10ペアを作り、各ペア一つの細胞小器官になりきって自己紹介文を考える。その後、フォークダンスのように席を移動しながらお互いに自己紹介(こんにちは、私は葉緑体です!みたいな)をする。今まで対話を促したくていろいろやってみたけど、これが一番盛り上がった気が。来年度は早い段階でやりたいな、と思いました。

 

●質問づくり・・・去年は結局一度で挫折してしまったけど、今年は雰囲気も良くなってきたのて再チャレンジ。2回目の質問づくりの時は2時間連続の時間を使って、1時間目に質問づくりをして、2時間目に定期考査の問題づくりをしてみた。各班閉じた質問と開いた質問を1問ずつの計2問考えたあと、問題と模範解答、なぜこういう問題にしたのかを簡単に発表してもらう。できた問題を見ながら、生徒の思考が見えるなーと感じました。よく考えられた問題ばかりで感心!

 

●教科書を作る!?・・・生徒との雑談中、「もうちょっと教科書わかりやすく書いてほしい、俺が書いたほうがぜったいわかりやすい!」との発言から、「それいいね!」と。できあがったものは後輩の授業で使うことにして、学年末考査の代わりに卒業制作的な形で取り組んでもいいかも??どうしようかな。わくわく。

 

【化学基礎】うちの学校では1年生で開講していて、固定クラスでできる授業(2年次以降は大学のようにクラスごちゃまぜで選択者のみが集まっている)。グループ活動が比較的やりやすい。

●専門外にはつらい前半を終え、やっとmol計算に!しかしこの分野は個人差が大きくなるのがネック。あと、うちの生徒に共通で苦手な生徒は最初からあきらめがち。

まとめの問題25問をグループ内で分担して、自分の担当した問題をほかのメンバーに説明してみることに。各グループで進行役を決め、時間配分もおまかせ。グループで取り組みに差が出たので改善の余地は大ありだけど、いつもより寝る生徒が少なかったり、がんばってる姿も見られたので、一回目としてはまあOKということにする!

 

【地学基礎】19人の少人数クラス。マジメだけど、とにかくおとなしい。でも発表は意外とキライじゃなさそう。

●グループごとに簡単な授業をしてもらう計画中。まずは全員で評価基準づくり。準備の時間、発表のようす、(発表に使う)KPのできばえ、聞き方の4つの項目について具体的な基準をワールドカフェで考える。最後に各グループで一つの項目につき3つずつあげて、全員で共有。後日私がたたき台をつくり、生徒に返して再検討して基準決定→授業準備、と続く予定。わくわくパート2。

 

こんな感じです。3年生の生物基礎だけがどうしても軌道に乗りません。まさにガードレールの幅の設定。とりあえず、この間の職員研修で溝上さんが実践されていた、授業への取り組みのOPPAを取り入れようと思っています。

校内職員研修終了!

昨日、プリンスこと溝上広樹さんに講師として来ていただいて、うちの学校でALについての職員研修を行いました。

プリンスにまるっとお願いでももちろん良かったのですが、できるだけこちらの学校のニーズに合った研修をしたいと思い、わがままを言ってかなりこちらの要望を入れた流れ&内容にしてもらいました。

うちの学校では昨年度から全校でALをしようという動きがあり、学校全体として見るとおそらく他校よりは「AL」という言葉を知っている、何かしなきゃという気持ちはある職員が多いと思うのです。みんな何かしようとして、でもうまくいかなくて続けられなかったり、気持ちはあるけどどうしていいかわからない。そんな先生たちの後押しになったらいいなと思いました。せっかくプリンスに来てもらうのだし!!(あとは管理職からのプレッシャーもちょっとあり)

 

というわけで、推進チームをあげて計画をスタートしました。

まずは、チームで集まってKPTで現状分析。なんとなく「推進チーム」と呼ぶようになってしまっているけど、元々はこれから始める人の率直な意見が聞きたい、と思って「強化選手(©鳥取城北高校)」として集まってもらったメンバー。率直な意見を出してもらって、これがとても参考になりました。

この分析をもとに、「講義1→授業体験→講義2→ワールドカフェ」という流れができました。講義1・2の内容も細かく注文。受け入れてくれた溝上さんには本当に感謝です。

そのあとも何回も打ち合わせを重ねて、昨日の本番に至りました。

当日の進行もメンバーにお願いして、私はほとんど前に出らずにすみました。

 

授業を半日で切り上げて、約3時間にもなる長時間の研修でしたが、最後の振り返りのときに「あ、もう16時半だ!」という感想が出たりもして、今からの「try」に前向きな印象を受けました。良かった。

 

私としては、今回の計画を立てるうえで「チーム感」が出てきたことがとてもうれしかった。これまではどうしてもわたし一人でやっているような感覚があって、チームで学習会をしたときもどうも私が講師的な役割になっているような気がして、正直自分としても苦しいところがありました。私以外は正式な校務分掌でもないので、あまりお願いしてはいけないような気がしていたし。

それが今回、絶対に私一人ではできない状況ができて、みんなを頼ることができました。研修の最中もちょっとしたことに気づいてどんどん動いてくれていました。それが本当にうれしかったです。

 

研修自体も、今までのことも、私の中では濃すぎてまだうまく整理ができていません。

思っていたほど開放感もない(^^;なんなんでしょう。

とりあえず、この研修の成果をつなげていきたい。

うちの学校の文化のように根付かせられたらいいな。チームも。

と、ぼんやり考えながらまた動いていこうと思います。

身近な自然のありがたさ

3年生の生物では、昨年度積み残した生物基礎から進めています。4月に自律神経とホルモンからスタートして、今日バイオームが終わりました。最後の授業のテーマは「阿蘇の草原が維持されている理由は?」。

遷移の過程を確認したあと、草原や放牧の写真を見せて「ここはどこ?」というクイズ。さすが地元なので生徒はすぐわかります。阿蘇に草原があることを確認してから、阿蘇山の過去30年間の月平均気温から暖かさの指数を求め、本来のバイオーム(夏緑樹林)を推定。ここで、「あれ?なんかおかしくない?」とふって、最初の質問へ。今回は1人一枚A4用紙を配り、グループで相談したうえで自分なりの答えを書いて、黒板に貼る。という流れでした。

始めは「意味わからん」とか言ってた生徒たちも、さすが地元。野焼き、噴火、牛が食べる・・・などなど、あれは?これは?と考えを広げていました。そのうち、裸地や二次遷移など、教科書のキーワードとも結びつけた声もちらほら。

↓生徒の考え(一部)

・野焼きをして、草原までの遷移を繰り返しているから

・野焼きをして植物を燃やしているので二次遷移が起こる

・野焼きを定期的に行っているので若い芽に光があたっているので植物が育ちやすい

・野焼きをすると裸地の状態になり、1から新しい草が生えるから

・放牧された牛が食べている

・・・など。

 

正直、予想以上でした。おととしにも同じような授業をしたのですが、その時はうまく生徒の思考が深まらない印象だったので、今回も途中でヒントとして野焼きの写真を出すつもりでした。でも、いらなかった。生徒達は自力でたどり着きました。

大げさかもしれないけど、生徒がちゃんと地元のことを見ていたこと、このテーマを扱える環境に今いることがなんだかとてもありがたくてうれしくて、温かい気持ちになりました。並べられた生徒の考えを見て、ここに住んでいないと「野焼き」なんて高校生の口から当たり前に出てこないよなあ、それってすごいなあ、と。

 

中間考査が近づいてきて、「記述増やすからねー」という私の言葉にびびっている生徒たちですが、毎時間がんばっている生徒の力をきちんと評価できる問題を作りたい。ALを始めて、考査に対する考えも少しずつ変化してきました。どんどん面白くなってきてます。

 

そして明日は校内AL推進チームの初ミーティング。想いを伝えるためのKPは作りました。告白前夜みたいに緊張してます。どうかフラれませんように・・・

 

途中経過

今年度がスタートして2ヶ月が経ちましたが、地震もあり(見返すと前回の投稿は4/14)、最近ようやく私も生徒も流れに慣れてきた感じがしています。
今年度の基本スタイルは、私がKPで説明→生徒がふせんを使ったミニKPを使ってミニジグソー→OPPA(一枚ポートフォリオ評価)シートを使ったリフレクション。
去年の反省として、ミニジグソーをしてもいまいち深まらず、教科書の該当部分を互いに読んでおしまい、ということがありました。そこで毎回ミニKP作りを取り入れたところ、明らかに様子が変わりました!ツールってすごい。慣れてきたクラスでは、KP作成中はシーンとなり、説明中はしっかり自分の言葉で伝えようとする様子が見られるようになりました。さらに生徒の自由な発想で作られたKPは私も参考になる(1枚目)\(^o^)/
2~5枚目の写真は5限目の授業のようす。睡魔に襲われがちな5限目にもかかわらず生徒は黙々とKP作成。KPの見せ方もいろいろでおもしろい。

f:id:wipfel:20160531220042j:image何枚か使って一つの図を作った生徒。生徒からもTTP♡
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初めて担当する地学基礎。つらい…
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f:id:wipfel:20160531220710j:image全部貼ってから見せたり
f:id:wipfel:20160531220928j:imageこちらはまさに紙芝居風(右の生徒が説明中)
f:id:wipfel:20160531220939j:image教科書の図を自分なりにアレンジする生徒も



授業スタート!



今日から本校では授業開始。私は2クラスの授業がありました。

今年度の目標は「理科の知識を得る」+「社会人になる」としました。

KP法で自己紹介や授業の流れについて簡単に話した後、グループで「社会人に必要な力って?」というテーマで考えてもらいました。

一人で考える(2分)→ラウンドロビン→バズ→各グループベスト3を選ぶ という流れでやってみました。3年生の考えに「責任」という言葉がでてきたことにちょっと感動。

このあと態度目標を示しましたが、生徒たちの考えとつなげて話してみるとよくわかってくれたように感じました。真剣な表情できいてくれました。うれしかった!

来週の校内研修で紹介してみようと思います。

西のM川さんから昨日教えていただいたアイスブレイクも効果的でした☆

 

3年生のクラスは2時間連続授業だったので、授業に入ってKPJ(ジグソー)にチャレンジ。

グループで教科書の内容を説明しあう、ということがどうしても表面的になってしまうのが悩みだったのですが、エキスパート班でふせんを使ったKPシートを作らせてみると、絵を描いてみたり色をつけてみたり、それぞれ工夫をしている様子。

これからの授業が楽しみです。ワクワク\(^o^)/f:id:wipfel:20160414203325j:image

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【3年生物】レポート形式のテストを実施しました。

3年生の学年末考査で、「生物の授業で扱った全単元のうち2つの単元について、その内容および内容と自分とのつながりについて、できるだけ詳しく書きなさい」という問題を出してみました。1つの単元の量は、あらかじめ教科書の目次についている番号で区切ることにしました。
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ルーブリックはICEモデルに沿って作りました。
事前に課題とともにルーブリックを配り、持ち込み用としてA4用紙(白紙)も1枚配りました。この紙には何を書いてもOKとし、生徒はほぼ下書き用にしていました。
初めてのレポート形式での出題でしたが、配点も基準もあったことでわりとスムーズに書き始めていました。また、書きやすいところ、時間内に完成させられそうなところを探して、今までで一番教科書をじっくり読んでいたように見えました。
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採点がどうなるかと心配でしたが、思ったよりもスムーズに行き、いつもより少し時間がかかった程度でした。ルーブリックの精度を上げるともっと早くなりそうな気がします。gaccoのインタラクティブ・ティーチングの中で「ルーブリックを作ったら、解答案を作って採点してみるといい」とありましたが、それを実感しました。
ルーブリックの改善点もいろいろ見つかりましたが、ルーブリックが生徒の学びのガイドになることを実感してとてもおもしろかったです。それから、答案に生徒のがんばりを感じて、採点しながらなんだか嬉しくなりました。
このクラスは15人と少なく2年間続けて受け持った生徒がほとんどだったので、いろんなチャレンジをさせてもらいました。来年はほとんどのクラスが1からのスタートですが、どうやって進めていこうか今から楽しみです。